「今日はカフェインを控えたいな…」
そう思って飲み物を選ぼうとした時、
「ノンカフェイン」「カフェインレス」「デカフェ」など、
似たような言葉がたくさんあって、どれを選べばいいか迷ったことはありませんか?
家事や子育て、仕事に毎日追われている40代のママにとって、自分の体をいたわる時間はとても大切です。
でも、カフェインのことがよく分からず、なんとなく選んでしまっている人もいるかもしれません。
この記事では、そんな日々の小さな疑問をスッキリ解決します。
言葉の違いから、意外と知られていない日本の表示ルール、そして安心して飲める代替素材の飲み物まで、忙しいあなたでもすぐに役立つ情報をまとめました。
このガイドを読めば、これからは迷うことなく、自分の体と心にぴったりな一杯を選べるようになります。
一緒にカフェインの知識を深めて、毎日をより心地よくしていきましょう。

「ノンカフェイン」「カフェインレス」「デカフェ」|何が違うの?

まず、この3つの言葉の違いをスッキリさせましょう。
一番のポイントは、「もともとカフェインが入っていたか、入っていなかったか」です。
- ノンカフェイン:もともとカフェインがまったく含まれていないものです。
- 例:麦茶、ルイボスティー、ハーブティー、たんぽぽコーヒーなど。
- コーヒー豆以外の植物を原料にしているため、カフェインを気にする必要がありません。
- カフェインレス / デカフェ:もともとカフェインが含まれていたコーヒー豆から、カフェインを取り除いたものです。
- 例:カフェインレスコーヒー、デカフェコーヒーなど。
- 日本では、カフェインを90%以上取り除いたものが「カフェインレス」や「デカフェ」と表示されます。

「カフェインレス」は和製英語。デカフェとは厳密には異なりますが、日本ではほぼ同義で使われているそうです。
大切なのは、「カフェインレス」や「デカフェ」は、「カフェインがゼロではない」ということ。
ごくわずかですが、カフェインが残っています。
コーヒーについては、日本では『カフェインレスコーヒー』や『デカフェコーヒー』と表示できるのは、カフェインを90%以上除去したものに限ると定められています。
このルールは、「全日本コーヒー公正取引協議会」が規約を管理しています。
コーヒー関係事業者を会員とする任意団体で、「コーヒー製品の適切な表示と、安全な品質の製品の提供がなされているか」を確認・管理する役割を担っています。


日本のコーヒー製品には、製造や販売の規約がしっかり整備されていて、それを管理する団体も存在していたんですね。
- 「カフェインレス」や「カフェインオフ」など様々な表現が使われていますが、実際のカフェイン量は商品によって異なります。
- 「カフェイン〇〇%カット」「カフェインオフ」「カフェイン控えめ」などはメーカー独自の表現で、具体的なカフェイン量がわかりにくい場合も多いです。
どこを見たらカフェインの有無がわかる?日本の表示ルール

「カフェインレス」や「デカフェ」と書いてあっても、具体的にどれくらいのカフェインが入っているのか気になりますよね。
残念ながら、日本では食品や飲料にカフェインの量を表示する義務はありません。
そのため、多くの商品のラベルには、カフェインの量が具体的に書かれていないのが現状です。
さらに、食品表示基準でも、「カフェイン」は表示義務のない栄養成分です。

https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/jourei/2017/files/1shingikai/sankou9.pdf
明確に「カフェインが入っていない」ことをPRしたい商品では、栄養成分表示に「カフェイン 0mg」と明記されている商品もあります。


しわっしわですみません。「伊藤園 健康ミネラルむぎ茶」の栄養成分表示です。
コーヒー以外の飲料(紅茶、お茶など)には、カフェインの除去率に関する明確な基準がありません。
そのため、『カフェインオフ』や『カフェイン控えめ』といったメーカー独自の表現が使われていることが多いのです。

カフェイン摂取による健康被害と、ママが知っておくべきこと
「カフェインをたくさん摂りすぎると眠れなくなる」というのはよく知られていますが、それ以外にも、めまい、心拍数の増加、吐き気などの健康被害をもたらすことがあります。
国民生活センターには、以下のような相談事例が寄せられています。
- 「中学生の子どもが、カフェイン含有量の表示がないコーヒーを飲んで急性カフェイン中毒になり、救急搬送された」
- 「パック入りコーヒーを飲んだら、一晩中眠れなかった」
日本では明確な基準はありませんが、海外では「健康な成人は1日に400mgまで、妊婦は200mg〜300mgまでが目安」とされています。
子育て中のママは、知らず知らずのうちにカフェインを摂りすぎてしまうこともあります。
ご自身の体調だけでなく、お子さんの健康を守るためにも、カフェインに対する意識を持つことが大切です。
国民生活センターの調査によると、市販の飲料でカフェイン含有量の表示があるものはごく一部です。
中には、「カフェインゼロなのに少し含まれている」ような分かりにくい表示もあり、消費者の混乱を招いていることが分かっています。
では、どうすればカフェイン量を確かめられるのでしょうか。
- 一番確実なのは、メーカーの公式サイトや商品情報ページを確認することです。
- それでもわからない場合は、直接メーカーに問い合わせてみるのも一つの方法です。
「表示がないからカフェインが入っていない」というわけではないので、注意が必要です。

「ノンカフェインコーヒーは存在しない」って本当?
厳密に言えば、「ノンカフェインコーヒーは存在しない」と言えます。
なぜなら、コーヒー豆には必ずカフェインが含まれているからです。
カフェイン除去技術がどんなに進んでも、完全なゼロにすることは難しく、わずかに(0.1~0.3%未満)残るのが一般的です。
ラベル・通販表示の現状
- 市販・通販サイトでは「ノンカフェインコーヒー」と記載されている製品もありますが、多くは上記の植物素材のコーヒー、あるいは微量残存のコーヒー豆ベース(実際は「カフェインレス」)です。
- 説明文や成分表で「原材料」と、記載があれば「カフェイン量」も確認してください。

カフェインを気にせず楽しめる、もう一つの選択肢
「コーヒー豆以外で、コーヒーのような味わいを楽しみたい!」
そんな時には、代替素材のノンカフェイン飲料がおすすめです。

カフェインを含まないため、妊娠中や授乳中でも安心して飲める飲み物です。
焙煎や発酵により、コーヒーに近い香ばしい味や風味を持つものもあります。
原料の違いで味や効能も異なるため、好みや体調に合わせて選んでください。
ただし、商品によっては、「ノンカフェインの原材料 + コーヒー豆をブレンドしてカフェインレスに仕上げた」というコーヒー製品も、ちらほら見かけられます。

蕎麦の実、とうもろこし、よもぎなど、色々な健康素材+コーヒー豆
、という製品もありました。
かならず原材料をチェックのうえ、お試しくださいね。
まとめ|忙しいママのための、心地よい一杯を選ぶヒント

家事や子育ての合間にホッと一息つきたいとき。
自分の体と向き合って、安心できる一杯を選ぶ。
そんな小さな習慣が、忙しい日々を豊かにしてくれます。
デカフェコーヒーも、代替素材の飲み物も、いろいろ試してお気に入りを見つけてみてくださいね。