腸活は【我慢しない】置き換えから。お菓子をやさしいものに変えるだけで、腸は変わる。

脱砂糖と甘さの工夫

(本記事には広告を含みます)

「腸活」と聞くと、何かを「足す」イメージがありませんか?

毎日ヨーグルトを食べる、発酵食品でお腹に優しく、乳酸菌サプリメントを飲む、などなど。

ながつぼ
ながつぼ

わたしも毎朝の納豆が欠かせません。
毎日お腹スッキリで過ごしたい!

でも、もっとシンプルで、誰もが今日から始められる、意外な腸活があるのをご存知でしょうか。

それは、何かを「我慢して完全にやめる」のではなく、「より良いものに置き換える」腸活です。

例えば、つい食べすぎてしまうお菓子を少しだけやさしいものにシフトすること。

おこ
おこ

やさしいおかし?

なぜ、お菓子を変えるだけで腸が元気になり、便秘や肌荒れまで改善するのか。

今回は、その理由と科学的な根拠を、わたしの実体験も交えながら解説します。

後半では、腸活を応援するお菓子もご紹介。

すこし特別感のあるお菓子や、毎日の小腹満たしにピッタリのものまで。

ぜひお試くださいね!

ながつぼ

栄養士×40代子育てママ。
専門知識と日々のリアルをかけ合わせて、“心と体を整える食習慣”をお届けしています。

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甘いものと腸の関係性:腸内細菌が好むもの、そうでないもの

わたしたちが口にする甘いものは、すべて同じように腸に作用するわけではありません。

わたしたちの腸内に住む膨大な数の細菌たちにも、それぞれ「好きな食べ物」「そうでない食べ物」があるのです。

特に、市販のお菓子に多く含まれている甘味料は、腸内細菌のバランスを大きく左右します。

それが代表的な甘味料である、お砂糖です。

その主成分は、「ショ糖(スクロース)」。

実は、普段料理で使っている上白糖や、最近人気のてんさい糖も、このショ糖が主成分。

わたしたちの食生活に深く関わっている、最も身近な甘みです。

また、清涼飲料水や加工食品に多く含まれる果糖ぶどう糖液糖

無意識に摂取する機会が多い甘味料です。

一方、同じ甘みでも、オリゴ糖糖アルコールは、腸内で善玉菌のエサになったり、消化吸収されずにそのまま通過したりするため、腸内環境を整える働きがあるといわれています。

また、ステビアラカントといった植物由来の甘味料は、腸への負担が少なく、ショ糖などの置き換えとして役立ちます。

ながつぼ
ながつぼ

市販もされているので、調理の際に補助的に使うといいかもしれません。

腸活の落とし穴?甘いものと腸内細菌の関係

腸内細菌のバランスと便の関係

https://brand.taisho.co.jp/contents/livita/558/

わたしたちの腸には、腸内細菌という微生物が100兆個以上も住んでいます。

これらの細菌は、お花畑のように種類ごとに集まっていて、「腸内フローラ(腸内細菌叢)」と呼ばれています。

この中には、体に良い働きをする善玉菌と、悪い働きをする悪玉菌がいます。

  • 善玉菌:食物繊維やオリゴ糖を食べて、腸の働きを良くする酸(短鎖脂肪酸など)を作ってくれます。
  • 悪玉菌:タンパク質や脂肪を分解し、有害なガスなどを発生させます。

健康な腸は、善玉菌が優勢な状態です。

このバランスが取れていると、便が適度な硬さになり、排便もスムーズになります。

砂糖が腸内環境に与える影響

普段食べているお砂糖(ショ糖)は、ほとんどが小腸で吸収されてエネルギーになります。

しかし、一度にたくさん摂りすぎたり、普段から過剰に摂取していると、一部が消化吸収されずに大腸に届くことがあります。

大腸に届いたお砂糖は、悪玉菌のエサになりやすいと言われています。

悪玉菌が増えると、腸内フローラのバランスが崩れ、腸内環境が悪化します。

腸内環境が悪化すると、便が粘りやすくなったり、臭いがきつくなったりします。

便がベタベタしていると、排便時にすっきりしなかったり、残便感を感じたりすることもあります。

科学も証明!砂糖が腸に与える影響

このような砂糖と腸内環境の関係は、国内外の科学的な研究でも明らかになっています。

  • 国内の研究
    名古屋大学の研究グループは、砂糖の摂りすぎが引き起こす脂質代謝異常(脂肪肝など)の原因に、特定の腸内細菌が関わっていることを明らかにしました。
    砂糖の摂りすぎが腸内環境の変化を通じて、肥満やメタボリックシンドロームといった病気につながることを示しています。
  • 海外の研究
    2018年の米国イェール大学の研究で、マウスに大量の砂糖水を与えたところ、善玉菌の一種である「バクテロイデス」が減少。代わりに悪玉菌が増加したという結果が報告されました。

このように、科学的な根拠からも、砂糖の過剰摂取が腸内環境を乱すことがよく分かります。

お砂糖たっぷりのお菓子を控えることは、腸を健康に保つための立派な「腸活」なのです。

砂糖の推奨摂取量、意外と少ないって知ってた?

WHO(世界保健機関)は、1日に摂る砂糖の量を「総摂取エネルギーの5%未満」に抑えることを推奨しています。

例えば、1日に1800kcalを摂る成人女性の場合、砂糖の量は約22.5gまでが望ましいとされています。

これは、スティックシュガーにするとたった7本分、大さじにすると2杯弱の量です。

https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0326-10l.pdf

3食の食事と「隠れ砂糖」の関係

この22.5gという量は、わたしたちが思っているよりもずっと少ないです。

お菓子やジュースだけでなく、普段の3食の食事にも「隠れ砂糖」が含まれています。

  • 調味料:めんつゆ、ポン酢など、日本の家庭料理でよく使う調味料には、風味を良くするために砂糖が使われています。
  • パンや加工食品:パンにも砂糖は含まれており、レトルト食品や冷凍食品にも隠れ砂糖が入っていることが多いです。

このように、意識していなくても、普段の食事だけで、すでに推奨量に近い量の砂糖を摂っている可能性があるのです。

「お菓子」と「食事」、砂糖の摂り方で変わる影響

同じ量の砂糖を摂るとしても、お菓子のように砂糖単体で摂るのと、食事のように他の食材と一緒に摂るのとでは、体や腸への影響が大きく変わります。

お菓子で砂糖を摂る場合

多くのお菓子や甘い飲み物は、砂糖が主成分で、食物繊維やタンパク質、脂質がほとんど含まれていません。

この場合、砂糖は体内で非常に速く吸収されます。

その結果、血糖値が急激に上がり、腸への負担も大きくなりがちです。

吸収しきれなかった砂糖が大腸に直接届き、腸内細菌のバランスを崩す原因になることがあります。

食事で砂糖を摂る場合

一方、普段の食事では、砂糖は他の様々な栄養素と一緒に摂ります。

野菜や穀物に含まれる食物繊維、肉や魚に含まれるタンパク質、油分である脂質などが、「クッション」のような役割を果たし、糖の吸収を穏やかにしてくれます。

そのため、お菓子で大量の砂糖を単体で摂る場合に比べて、血糖値の急上昇や腸への負担は少なくなります。

ながつぼ
ながつぼ

子どもの好きなフルーツ牛乳寒天も、寒天や果物の食物繊維が豊富です!

砂糖を完全に避けるのではなく、「どのような形で」「どれくらい」摂るかを意識してみるのも、良い方法かもしれません。

実体験|入院生活で気づいた“お菓子の影響”

わたしが「砂糖やお菓子が腸にどう影響するのか」を実感したのは、切迫早産で1ヶ月の入院をしたときでした。

入院中は絶対安静で、一日3食の病院食以外は何も食べられない状況。

普段のようにお菓子をつまむこともできませんでした。

すると1週間ほどで、驚くほど便通がスムーズに。

しかも形も理想的な“バナナ型”で、力むことなくするんと排便できるようになったのです。

2週間ほど経ち、歩けるようになった頃には、待ちきれず病院内の自販機に直行。

お菓子を買って食べてみたところ…たちまち便の状態が変わりました。拭き取りにくい、すっきりしない――そんな変化がすぐに出てきて、「ああ、やっぱりお菓子って腸に影響するんだ」と身をもって感じたのです。

今はチョコ断ちをして、お菓子をノンカフェインのお茶や糖質少なめのものにシフトする生活を続けています。

すると入院中と同じように、便の形や排便のしやすさに変化を感じるようになりました。

ながつぼ
ながつぼ

入院当時の病院食です。思い出深く、いまだによく見返しています!

腸にやさしい「お菓子」の選び方

腸にやさしいお菓子を選ぶときの大事なポイントは、「ショ糖(白砂糖)をなるべく避けること」です。

砂糖の摂りすぎは腸内環境を乱しやすいため、代わりに腸活に役立つ成分が含まれたものを選ぶと安心です。

たとえば、カカオポリフェノールや食物繊維を多く含むお菓子は腸の動きを助けてくれますし、発酵食品を使ったお菓子善玉菌を増やすサポートになります。

パッケージを見るときは、

  • 「人工甘味料不使用」
  • 「無添加」
  • 「白砂糖不使用」
  • 「自然素材のみ」

といった表示があるかをチェックしましょう。

さらに、甘みの主成分がキビ砂糖・てんさい含密糖といった、ショ糖の割合の低い含蜜糖や、はちみつ・メープルシロップ・アガベシロップ・オリゴ糖など、天然由来の甘味料が使用されているかも確認ポイントです。

発酵食品を使った“腸活お菓子”の広がり

最近は、日本ならではの発酵文化を活かしたお菓子やスイーツも数多く登場しています。

味噌のお菓子

八丁味噌せんべいや味噌まんじゅうなどの定番に加え、さつまいもや芋けんぴとの組み合わせも人気。

味噌の塩味と自然な甘みが腸にもやさしい選択肢になります。

味噌をメインに、野草グラノーラなど、面白いフレーバーがあります。

お砂糖は甜菜糖を使用、他の材料も国産というこだわり。

麹を使ったお菓子

米麹と伝統菓子を組み合わせたものや、甘酒・発酵あんこを使ったクッキー・ケーキなど。

砂糖控えめ・無添加の新しいスイーツが次々登場しています。

こちらはお洒落で可愛い、「大人のちょこっとおやつ」。

砂糖不使用なのも嬉しいです!

納豆のお菓子

「納豆スナック」や「手巻納豆」などのドライ納豆は、納豆菌そのまま・高たんぱくで健康志向に人気。

チョコレートでコーティングした“チョコ納豆”も和洋折衷スイーツとして話題です。

発酵あんこ

米麹と小豆で作られた発酵あんこは、砂糖不使用でも自然な甘さがあり、どら焼きやクッキー、グルテンフリー焼き菓子などに広がっています。

腸活効果が期待できる素材として人気です。

こちらは自宅で手軽に発酵あんこがつくれるキットです。

砂糖不使用、自宅で作れる、冷凍保存もできる!といい事だらけ。

さらにホットクックをお持ちの方は、低温調理メニューの使用で簡単に作れそうです!

ながつぼ
ながつぼ

わたしもチャレンジ中!使ってみて良ければ、今後レビュー記事でくわしくご紹介します!

発酵性食物繊維

とても気になったので、ご紹介。

お酢で有名な「ミツカン」のあたらしいシリーズのおやつです。

栄養成分表示にとてもこだわりを感じます!

小腹満たしのおやつにも良さそうです。

そのほかにも、みりんキャラメルや酒粕チーズケーキ、発酵バターやサワークリーム、ヨーグルト、チーズ、乳酸菌入りビスケット…

すでにわたしたちが口にしているスイーツの多くが「発酵」とつながっています。

これらの発酵スイーツは、自然派ショップやオーガニック食品店、大型スーパー、公式通販などで購入できます。

ながつぼ
ながつぼ

選ぶときは、原材料表示や「無添加」「白砂糖不使用」の記載を目安にすると安心です!

今日から始める、無理なく続く腸活

「砂糖を完全にやめる」なんて考えると、かえってプレッシャーになってしまいますよね。

わたし自身も、最初から完璧を目指して続けられたわけではありません。

大切なのは、小さな一歩。

たとえば「いつものお菓子を一つだけ、果物やナッツに置き換える」ことからで大丈夫!

無理のない工夫を積み重ねるうちに、腸の調子や体の軽さを少しずつ実感できるようになります。

ときにはお腹に優しいおやつに置き換えて、特別感を楽しむのもアリ。

明日のあなたの腸が、今日よりもほんの少し元気になる。

その変化を楽しみながら、無理のない腸活を続けてみませんか?

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